解体工事とは、一生に何度も行うものではありません。多くの方は作業内容や注意点など、十分な知識を持っていない事でしょう。そこにつけこんで、雑な工事を行ったり追加費用を請求したりという悪徳業者も多く見られます。

数年に渡り解体業者に寄せられたクレームの統計が以下です。

騒音…26% / 粉塵(ホコリ)…22%
振動…13% / 整地が汚い…11%
追加費用等の金銭トラブル…10% / 作業員のマナー・態度…8%
器物破損・工事ミス…6% / その他…4%

クレームの内容はほとんどが、近隣への気配り・配慮不足からなるものがほとんどです。
悪質な解体工事で苦しむのは、施主様だけではありません。
近隣の方も迷惑をこうむってしまいます。今まで良好な関係を築いていたのに解体工事が原因で憎しみ合い、訴訟事件にまで発展したケースもあります。

近隣の方へ解体工事のご挨拶

工事前に近隣へ挨拶周りをすることはとても重要です。「この期間に工事をします」というお知らせの意味もありますが、近隣の方からすると業者の人柄の確認という意味も含みます。
急に知らない人達が工事を始めれば怪訝に思いますが、前もって期間の説明や丁寧な挨拶があれば多少の騒音や振動は目をつぶろう、と思う人がほとんどでしょう。
円滑なコミュニケーションが何よりも未然にトラブルを防ぐ最良の方法です。
解体工事のお知らせ看板等を設置するなどの事前周知などは徹底して行う事が大切です。

騒音、粉塵、振動を抑えるには

解体工事の騒音とホコリをゼロにする事は不可能です。しかし、適切な養生を設置する事で近隣への被害を最低限に抑えることはできます。右の養生は建物を囲いきれておらず、穴も開いています。
このような養生だと騒音もほこりも防げません。さらに破片が飛んでしまい隣の家の塀や壁、車に傷をつけてしまう危険性があります。最悪の場合その修理費を業者が施主様に請求する事もありえます。
比べて左の養生は建物に対して高さが十分にあり、騒音やほこりの飛散を極力抑えられます。

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振動においても、腕の良い重機の操縦士であれば振動・騒音を最小限に抑えた工事が可能です。

解体業者の勤務態度が近隣トラブルのもとに

解体工事中、たばこやジュースの空き瓶などをポイ捨てしているといった業者が存在する事も事実です。そのような業者には当然近隣の方々も不快感を覚えます。

教育の行き届いていないいい加減な業者の中には、基本的なマナーを守れないといった様子が伺えます。立ち会いや打ち合わせの際に業者の雰囲気や人柄を見極める事が重要です。

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飛び抜けて安い業者は不法投棄の危険あり

あまりにも安い金額を提示してくる業者の場合、注意が必要です。
産業廃棄物の処理は、解体工事の中で最も費用も手間もかかる作業です。

そのため、業者がコスト削減のため不法投棄をしている可能性があります。もしくは、蜜月な関係にある産業廃棄物業者に不法投棄されることを承知で、処分を依頼するケースがあります。

不法投棄されてしまった場合、解体業者のみが責任を取るものだと思われがちですが、確認を怠るなどの過失があれば、廃棄物処理業者や解体業者と同様に、発注者様(施主様)まで処罰されてしまう可能性があります。

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不法投棄されたとして、そこから自分が割り出されることは無いだろうと思う方もいるかもしれません。
実際にあった話で、警察が捨てられているゴミから工事現場を特定し、その住民や所有者に責任がないか取り調べを行ったケースもあります。

解体工事によって排出された産業廃棄物だったとしても、持ち主を調べて確認に来る可能性もあるでしょう。

廃棄物を放置してしまう解体業者も存在する

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解体工事を行った後、産業廃棄物の処理を自分たちでする、または運搬業者にお願いするという方法以外にも産業廃棄物を現場に放置して去ってしまったり、地中に埋めて隠してしまうというケースもあります。

解体工事をした後の産業廃棄物の置き去りは、解体工事の追加料金を請求される可能性もあり、更なるトラブルに発展する場合もあります。安価な解体工事の見積りを提示したにもかかわらず、そこに廃棄物処理費用を盛り込んでおらず、後に追加請求するという考えのもと相手を陥れる悪徳業者も存在します。

また、処分費用はしっかり取っておいても運搬や廃棄物処分でかかった費用を削減するために現場に埋めてしまって、更地にしていくという悪徳業者もいます。

マニフェスト票で適切に処分したかを確認する

施主様ご自身で不法投棄されないかどうか確認する方法があります。
最終処分場で処分されるまでの廃棄物の流れを明記するマニフェスト票という物があります。こちらを見せていただくように交渉しましょう。
マニフェスト票の発行は、解体工事後ある程度時間が経ってから戻ってくるため、すぐに見せてもらえないでしょう。しかし、必ず戻ってくるものなため、しっかりと最終処分場で処分しているかがわかります。

マニフェスト票を活用して不法投棄されていないかが確認出来ることを知っておくといざという時に役立ちます。

見積書は金額だけではなく、項目まで確認する

トラブルに発展してしまう悪徳業者を見極めるには、見積書を確認する事が手っ取り早いです。素人目に見ていかに細かく書いてあるか、どの作業にいくらの費用がかかるのか明記されていれば追加料金発生のリスクは減ります。反対に「解体工事費一式○○万円」といったアバウトな見積りをする業者には気をつけましょう。
また、口頭見積りにも気をつけなければなりません。見積りをもらう際「だいたい○○万円です」と言われると、プロが言うことだと信用してしまいがちですが、これも大きな落とし穴である可能性が高いのです。
口頭での見積もりをもらい安心していても、作業するにつれて段々と加算されていき、当初言われていた金額より高くなってしまうことがあります。
その時に「見積もりと値段が違う」と言ったところで所詮は口約束。証拠がないのです。
追加費用や工事内容についてのトラブルを避けるためには、必ず書面にて見積りをもらいましょう。