2023年10月18日放送の「あちこちオードリー」(テレビ東京)にて、お笑いコンビ「囲碁将棋」の文田大介さんが、間違えて自宅が解体されるというエピソードを告白されました。
文田さんによると、子どもの送迎のため1時間ほど家を空けたうちに解体が始まっていたそう。アパートの2階には人が住んでおらず、間違いに気付かないまま工事を進めるも、文田さんの住む3階を取り壊そうとした際に「荷物が多すぎる」と異変に気付いたとのこと。
現在は一旦住める形になっているそうですが、既に引っ越しを決意されているそうです。
解体業者が建物を誤って取り壊してしまう原因
多くの場合、依頼と異なる建物を取壊してしまうのは、「確認及び伝達不足」が原因です。
では、どのような場合に確認や伝達のミスが起きてしまうのかを解説します。
現地調査を行っていない
解体工事では、工事金額の見積を出す前に現地調査を行います。
現地調査では、建物の規格や土地周辺の状況を実際に確認し、段取りや工事金額を考えていきます。
通常、この現地調査が真っ当に完了し、かつ現地調査の内容が現場監督と職人さんに共有されれば、誤って取り壊されることはありません。
つまり、建物を間違えて取り壊すということは、「現地調査を行っていない」あるいは「現地調査の内容が正しく伝わっていない」ということになります。
下請け業者に施工を丸投げしている
解体工事の依頼を受けた業者と工事を行う業者が異なる場合、情報伝達に齟齬が生まれるリスクは高くなります。
下請け業者に依頼をすること自体は問題ありませんが、業者間のやり取りやすり合わせがずさんだった場合は、建物の情報が正確に伝わっていないケースもあります。
看板設置、ミーティング等を行っていない
取り壊す建物を間違えている可能性として、看板を設置していなかったことも考えられます。
解体工事を行う場合、建設業法第40条に基づき看板を設置する義務があります。
看板には依頼主の名前や建物の概要等が記載されているため、設置するだけでも解体工事の過失リスクを減らすことが出来ます。
また、工事前に行う、監督と職人同士のミーティングを怠っている可能性もあります。
周辺の建物が酷似している
指定の住所内において、外観が酷似した建物が2棟以上ある場合に誤って取り壊されるケースもあります。
真っ当な業者の場合、周辺に似ている建物があればより慎重に確認を行ってから着工します。現場の意識が低かったり、報連相の習慣が無かったりする場合は、周囲にある似た建物が壊されてしまう可能性が高くなります。
本来は発生確率が極めて少ない事例
真っ当な解体業者が施工を行う場合、依頼主とのすり合わせ、現地調査、現場作業員への情報伝達、事前のミーティング、現場の看板設置など、当然の過程を守って着工するため、本来このような事故が起きる可能性は極めて低いと言えます。
しかしながら、建物を間違えて解体した事例はこの限りではありません。今年の6月にも同様の事故が発生し、被害に遭ったイラストレーターの方が自身のX(旧:Twitter)で発信をされていました。
残念なことに解体業者の中には、組織内での管理体制がずさんであったり、現場作業員の意識が低かったりする業者も存在します。だからこそ、自身で解体工事の依頼をされる際には真面目に仕事をしてくれる業者を見極める必要があります。
私ども社団法人あんしん解体業者認定協会では、解体工事の「品質」「価格」ともに優良な解体業者が一社でも増えるよう解体業者の審査、認定活動を行っています。解体業者探しにお困りの方は、お気軽にご相談ください。
参考ページ:「囲碁将棋」の文田大介、突然自宅が解体「間違って壊しちゃいました、って…」壁バラバラに「笑いました」|YAHOO!ニュース